小林のポケモンブログ

主にポケモンの構築記事・考察のブログです。基本的に投稿頻度は少ないです。ソード・シールドでは今のところダブルバトルメインでやっています。

【S27~30ダブル最終三桁】ススス須貝【ギガスドガス黒バド】

はじめに

 お久しぶりです。今年に入ってからはレジェンズアルセウスの記事を2つ書いただけで構築記事を書いていませんでしたが、理由は伝説二匹ルールで延々同じ構築振り回していたからです。予選も全部終わった月(※この記事を書き始めたのは5月で、そこから3か月も放置していたのである!!!)なのでもう公開しちゃってもいいかなって。

 

 以下常体。

 

 実績としてはタイトルの通り4か月連続ランクマで最終三桁。S27から順に、616位(サブロム695位)、851位、667位、719位。ダブルランクマは過疎地なので最終三桁は割と気軽に達成できるのだが、私の腕で安定して三桁に入れる構築というのは普通にすごい。実際強い構築なので、こうして意気揚々と記事を書いている。

 

 なおINCやJCS予選に関しては割と散々だった。INC一回目・二回目は最終レート1700を超えたが順位は四桁、三回目は爆死した。JCS予選は一時的に9連勝して瞬間最高レート1673・最高順位128位まで来たが、ここから7連敗してレート1562まで落ちて泣きながら撤退した。だが、私でも45戦制限の中でレート1700超えを2回達成し、瞬間的に128位まで来たりもしたのだから、やはり強い構築だと考えられる。

 

構築経緯

 ルール発表当初からしばらくは仲間大会やカジュアルでの並びを使っていた。まあまあ強かったがメタゲームが進んで限界を迎えたので、新たな構築を作ることにした。

 

 そこで注目したのが。ここにを加えたものを伝説一匹・ダイマックスありルールで一時的に使っていてそれなりに使いやすかったので、厨特性の集まる伝説環境をガスで封じ込めてやろうとした次第である。理由はが嫌いだから。

 

 まずと組む鉄壁ボディプレが鬼強いのは、以前使った時に証明済みである。全体的にトリックルームに弱いので、に強いのもグッド。

 

 そして残る伝説枠は、ダイマックスしなくても強く、先制追い風勢の上からS操作できるが採用された。

 

 

 まあまあ強かったのだが、この並びを見ると分かる通り、誰一人に有利を取れない。S100以上のS操作役+チョッキみたいな組み合わせへの戦い方がない。

 

 そこである人からアドバイスをいただき、オーガの枠をに変えたやつでサブロムを潜ってみた。そこそこ強かったが、やはりのほうが使いやすかったので戻した。またそれで得られた知見を活かして、以下の二つのようにパーティを改善し、おおむね今の形に落ち着いた。

 

①追い風やダイアタックの後に出すから、は最速じゃなくて良いと思って控え目CSぶっぱで命の球を持たせていたが、同族との勝負に絶対負けるし、など一撃で倒してくる相手がめちゃくちゃ多かったので、サブロムのザシアン入りを確かめる時に最速襷にしてみた。その結果滅茶苦茶使いやすかったので、襷発動の機会があまりないから正式に移した。

 

みたいな初手トリルの動きに弱いことに気づいたので、ちょうど襷を奪われたに地雷アイテムと地雷技を持たせた。

 

 これでおおむね今の形になり、長々使っていくうちに細かいところを改善した。

 

レジギガ

マタドガ

トルネロ

バドレック

カイオー

ナットレ

と、スで終わるのが四匹もいるしガ・イで終わるポケモンもいてとても都合がよかったので、クイズノックのナイスガイ須貝にあやかってススス須貝構築と呼ぶことにする。

 

個体解説

レジギガス

陽気、命の球

AS252残りH

守る、冷凍パンチ、10万馬力、ギガインパクト

 

 普通のレジギガス。強いて言えば珍しいのは冷凍パンチ。を一撃で倒したり、にダイアタックよりダメージ入ったり、(仲間も含めて)の襷を潰したりする。

 

 とにかくダイアタックが強い。S100なのでと地獄の同速勝負が起こると最悪。

 

 ダメージライン感覚は、ダイアタックでおおよそのを確定一発(ダイマされると確定二発)、は確定二発、ダイアースはがおおむね一発(ガエンはHBぶっぱとかだと耐えやがる)

 

マタドガス

臆病、黒いヘドロ

H196D60S252

ヘドロ爆弾、身代わり、守る、鬼火

 

 スキルドレインしたり嫌がらせしたりする。

 S100未満でマタドガスを一撃で殺す手段を持つ初手伝説(らへん)に対しては、普通なら守るで防戦一方になるが、ダイアタック+身代わりでダイマ技を受け止めることが可能。

 

 またS100より速い特性による先制追い風()はギガスドガスが最も苦手とするところだが、爆速伝説ののダイアタック+ヘドロ爆弾で、相手が意気揚々とギガスドガスを見て展開しようとする初手追い風を止められる。Sを下げることで最速マタドガスがこれらを抜かせる。

 

 また、天候を奪いに来たり、水技を吸おうとするを抑え込める。

 

 他にも、こちら初手を出し、相手も追い風ミラーだった時、相手の追い風役が初ターンで守るや凍える風を選んで2ターン目に追い風しようとするときがあるが、それは2ターン目にトルネバックマタドガスをすることで追い風オーガが上から相手の追い風役を倒すことができる。

 

 鬼火は当てればめちゃくちゃ強くて、あたりを最後に残した時、鬼火守る身代わりで凌ぐことができる。これも詰め筋の一つ。

 

 今のポケモンは割と特性ゲーなところがあり、一般ポケモンはもちろん、伝説のポケモンたちの特性はさらに強力極まりない。それを(バドレックスとかいうズルは置いておいて)全部抑え込むことができるのはとても偉い。

 

 ただ仲間の雨や悪戯追い風も抑え込んでしまうため、それなりの頻度で自分の首を絞めることになる。

 

③黒バドレックス

臆病、気合の襷

CS252B4、A個体値

ワイドフォース、破壊光線、守る、アストラルビット

 

①ギガスドガスやトルネオーガ先発の後に非ダイマで出しても強い

エルフーントルネロスの上から結構な火力でダイアタックかダイジェットを使える

 

 この二つの条件で探したところ、黒バドレックスか特別にダイマックスできるザシアンしかしっくりこなかったので、仕方なく採用した。

 

 ギガスドガスやトルネオーガの後発で出す他、相手にトルネロスエルフーンがいる場合、先発でマタドガスと並べてダイアタックして追い風を防ぐ。この動き、めちゃくちゃ強い。あまり読まれないし。

 

 ただ先発バドガスの並びで出すと、後ろのカイオーガの素早さが不安なため、ダイアタック連打しがち。ドガスが先にやられるパターンならすぐカイオーガを出せばよいが、黒バドが先にやられるよくあるパターン(ドガスが身代わり守るがあるのでまあ耐えるし黒バドがよく狙われる)だとS補助なしでカイオーガを出すのは不安だから。

 

 ワイドフォースの枠はサイコショックシャドーボールでも良いと思ったが、のフィールドを塗り替えるのに便利だし、ノーマルタイプに対する最大火力にもなるのでこれはこれで良かった。上手くいけばダイマ後にフィールドワイドフォース連打できるし。

 

 性格や持ち物は元々は追い風やダイアタックでS補助するしと考えて控え目・命の珠だったが、に一撃で殺される事案が頻発したので素直に臆病襷にした。

 

カイオーガ

控え目、神秘の雫

CS252B4

しおふき、吹雪、守る、根源の波動

 

 普通のカイオーガ

 

 吹雪の枠は雷や冷凍ビームでもよいし、事実雷が欲しい場面が死ぬほどあったが、吹雪のおかげで勝つ試合も結構あるのでなんとも言えない。吹雪の仮想敵は、マタドガスで特性抑え込んでこちらが上から動けるときの。冷凍ビームだったら対がもう少し安定するかも。

 

 雨しおふきはやはり偉い。マタドガスと組めば天候奪いや呼び水や貯水も抑え込めるのがグッド。これで化けの皮も抑え込めたらなあ。

 

 ちなみに採用理由は、

①ギガスドガスの並びと全く違う毛色の強力なダイマ先発の組み合わせが欲しい

②ギガスドガスの裏からダイマしないで出しても強い

 の二つ。

 

トルネロス

臆病、鋭い嘴

CS252H4

追い風、守る、暴風、悪の波動

 

 カイオーガのサポートとして自然と入ってきた。

 

 元々は襷を持たせてHSで使っていて、悪の波動の枠が雨ごいだった。ただ黒バドレックスに襷が取られるにあたって、ソクノの実に変更。

 

 ここで(固いトリル役)+(猫・指・粉)のトリル先発に対応できないことに気づく。

 

 そこで思いついたのが、悪の波動の採用。指粉で吸われてもダイアークでトリル役のDを下げることで、カイオーガのしおふきで吹っ飛ばすことができる。そしての並びに対してもトリルを止められるようにと防塵ゴーグルを持たせた。の前で堂々とダイマしてダイジェット決められるのもグッド。

 

 この防塵ゴーグルを使ったコンボはそれはそれはもうよく決まったが、トリル役に絶対しおふきで死なないを採用する贅沢な構築が流行り始めたのと、トルネロスダイマしてダイジェットする動きがやたら多かったのと、予選やランクマで100戦ぐらいして2回しか活用した場面がなかったのとがあって、ダイジェットの威力を上げる鋭い嘴に変更した。

 

 ちなみにトリル役+猫だまし役の並びに対しても、猫だまし役は大抵トルネロスに猫だましをしてくれる(はず)なのでダイアークしおふきが決まる。その予定だったのにポリ2ガエンのガエンが3試合ぐらい連続でカイオーガ猫騙ししてくることもあったが。そのあとカイオーガダイマしてみたらトルネロスに猫だましが飛んできたが。

 

 トルネロスダイマックスの動きはランクマで相手はあまりしてこない印象かつ読まれない印象だが、先日のJPCSで有名になったので上手く決まる確率はがくっと減ってそう。



ナットレイ

呑気、食べ残し

HB252D4

鉄壁、ボディプレス、宿木の種、守る

 

 普通の鉄壁ボディプレナットレイ。上五匹の並びを見てトリックルームに弱そうだったのと、トルネオーガと組む鉄壁ボディプレナットレイに厚い信頼を寄せていたので採用した。期待通りの活躍をした。鬼強い。とある配信者の名言で「ナットレイを倒せる相手のポケモンを先に倒す別ゲーが始まる」的なのがあるが、まさにそれだった。ただし選出率は低い。

 

基本選出

①相手がおおむねS100以下が多い、追い風がいない、リンヤパ、がいる、とS100以下のすいすいが組んでる

先発+後発

 オーロンゲを一撃でぶっ倒すためのやつ。他にも、を筆頭にあたりは、ダイアタック+身代わりor鬼火の餌食に出来る。

 

 後発はダイマなしでも強い安心の伝説たち。S操作にあまりにも不安がある、伝説の片方があまりにも刺さってない、伝説の片方があまりにもぶっ刺さっててイージーウィンいけそう、などの場合は、どちらかをにすることもある。

 

 

②相手にがいる、とS100以下のすいすいが組んでる

先発+後発

 

 相手はギガスドガスを見ると追い風したくなるので、それを誘い出し、ガスで抑え込みながら、追い風役にダイアタック+ヘドロ爆弾を集中して倒す。これでドガスの役割完了だが、ダイアタック連打しているうちに相手のSが下がってくるので、身代わりや鬼火やヘドロ爆弾毒を利用して相手の陣形をぐちゃぐちゃにする。そして裏からトルネオーガで〆。

 

 ただ、マタドガスが残ってしまうパターンがかなりの頻度で発生し、そうなると雨無S操作なしカイオーガか、悪戯心のないトルネロスのどちらかを場に出すことになり、かなり不安。一応トルネオーガはどちらも守るがあるので、その間にマタドガスが鬼火で火力を下げたり倒してもらうなりするとよい。

 

 ちなみに準速はS1下降で準速カイオーガの下になるが、最速だった場合を考慮して二回ダイアタックすることが多い。二回下げれば最速ドガスが上取って鬼火や身代わりもできる。

 

 ダイアタック連打したくなりがちで、タイプ一致超火力のダイホロウ・ダイサイコが打ちにくいのが欠点。あとダイホロウのB下げが全く無意味なのがまあまあもったいない。

 

 

③S100以上が多い、カイオーガが先発から刺さりそう、対トリル(パルキアがいてもそこそこ選んじゃう)

先発+後発or

 

 シンプルに一番強くて一番応用力がある。選出率トップ。

 

 追い風しおふきorダイストリーム、ダイジェットしおふき、ダイアークしおふきなど、色々な展開がある。

 

 例えば+S110以下、みたいな並びだったら、ダイジェットしおふきを選択する。さらにダークオーラとあめふらしの発動順をチェックするなどして、相手の両方がオーガより遅いことが判明したら、ダイアークしおふきで欲張る。

 

 トリルに対してはダイアーク+しおふき。ただし、しおふきだけで相手の先発トリル役を落とせそうでなおかつ裏がダイマオーガに弱そうだったら、素直にオーガがトリルしても良い。なんなら暴風しおふきで2ターン目からオーガダイマすらもあり得る。あとナットレイは選出すると大体強い。どうしてもトリル決められそうなら、トルネバックナットでトリル初ターンからナットレイが動けるようにすると良い。

 

 あたりがいたら追い風展開をする。トルネロスはさっさと落としてもらうか、二回目の追い風に備えて頑張って生き残ってもらうかのどちらかがベスト。

 

 相手は当然のようにあたりを控えさせているが、上手いこと先にマタドガスを場に出しておけば抑え込んでカイオーガが暴れまくる展開が作れる。トリトドンに至ってはあとからマタドガスを出してもぶっ刺さるほど。

 

⑤あまりにも相手が速すぎる(追い風+S100以上がたくさんなど)

先発+後発

 

 一番つらいやつ。こちらも対抗して追い風黒バドで戦っていく。追い風しながらダイアタックと守るとダイウォールで凌ぐ→お互いの追い風が切れるタイミングでカイオーガ着地、みたいな流れを作る。

 

 のような並びには死ぬほど相性が悪い構築なので、苦しいがこの並びで出すしかない。5月予選前まではリンヤパとばっかだったのに、5月予選は急にレジエレキ+追い風みたいな並びとばかり当たった(8割が追い風だった)ので地獄だった。

 

⑥対パル白馬で③の出し方が微妙な並びの時

先発+後発

 お察しの通り、パル白馬とはとても相性が悪く、勝率は4割ぐらい(順位3桁以上や予選レート1600以上には8割負ける)。

 

 とりあえず先発でアストラルビット+追い風で最低限削ってからどうするか考える感じ。パルキアが炎技持ってなければ(10回に1回ぐらいある)ナットレイがとっても刺さる。

 

 この構築は全員守る持ちなので、トリルをなんとかしのぐのはできないこともない。トリル中にパルキアを根源圏内まで削りながらダイマ消費してでも時間を稼ぎ、トリル切れた後にオーガ黒バドを暴れさせるのがベスト。そして暴れているうちにナットレイが詰ませる準備を整えることもある。

 

まとめ

 このまとめの部分はこれまでの内容を書いてから2か月とか3か月放置してから書き始めているので、変なことがあったらごめんなさい。

 

 それはさておき、我ながら中々良い構築に仕上がったと思う。苦手な相手が流行したり、そもそも苦手な相手が流行しやすかったりと欠陥も多かったが、剣盾で自分で作った構築では一番完成度が高いように感じる。

 

 また、一つのルールが七か月も続くとなった時はげんなりとしたしツイッターでも散々文句を垂れたが、いざやってみたらそこそこモチベが続き、パーティ更新も2か月でルールが変わるのに比べたら少なくて楽だった。一つのパーティを何か月も擦り続けることも可能だったので、これはこれで良かったと思う(手のひらドリルライナー)

 

 この記事を出した日は、世間的にはWCSで、個人的には大きなバトルが一つ終わった日である。その「個人的に大きなバトル」の記事もそのうち出すと思うので、そちらも見てくだされば幸いである。

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました。