小林のポケモンブログ

主にポケモンの構築記事・考察のブログです。基本的に投稿頻度は少ないです。ソード・シールドでは今のところダブルバトルメインでやっています。

【てるチャレオンライン予選抜け】赤オニンフイエニューラ【S11ダブル最終613位】

はじめに

はじめまして、またはこんにちは。

今回はおそらくダブルバトル界隈でトップクラスの知名度がある「てるるんチャレンジ」でday1のスイス予選を突破した構築を紹介します。ちなみにテラスクエアは4-3(スイス8戦で6勝以上で予選抜け)でドロップでしたが、まあスト負けはなかったし強い人相手にこれだけ善戦できているなら十分だと思います。

 

※12月2日追記・1か月ぐらい書き忘れてましたが、この構築でS11ダブル最終613位(最終レート1800超え)も取れました。

chamugapult.hatenablog.com

 

構築自体はこちら↑をほぼ完全に真似しただけなので、構築記事としては微妙かもしれません。よって構築名大喜利も我慢しました。

見所は、構築経緯に書く、今回滅茶苦茶相談に乗って下さった休歌さんとのやり取りです。

以下常体

 

構築経緯

ポケモン勝てね~~~~~~~~!!!!!

 

お休みをもらってポケモンパラレールアリーナの予選としても位置付けられる「てるチャレオンライン」と「テラスクエア」に出ることにした。

しかし残念なことに、全然ランクマで勝てない。大真面目に組んだガチパで、5ケタ台どころかレート1300台まで落ちる始末である。レート1300台は流石に年単位で久々だ。唯一なんとかレート1300台から1400中盤まで持ち直せたのは、新たな雪戦士・アローラキュウコンを加えた雪バンバドロである。水ウーラオスが強い環境でそりゃねえだろ。

そういうわけで、①構築ねえ!②アイディアねえ!③そもそも実力持ってねえ!、でオラこんな自分嫌だ~♪状態だった。

 

そこで助けを求めたのが、STAR BURSTでお世話になった休歌さん。あっちで散々迷惑かけたのに、また彼に助けてもらうことにした。これで僕の実力がないだけなら休歌塾で済んだが、弱すぎてメンヘラになってたので休歌メンタルクリニックですらあった。あのさあ……。

 

そういうわけで、てるチャレ三日前(水曜日)に、休歌メンタルクリニックを受診した。

 

①強い動きの定義とそれをできるポケモン

休歌「オープンシートBO3で勝つために重要なことをスタバで気づいた」

ぼく「そのこころは」

休歌「1回か2回行動するだけで勝ち確率が上がるやつが強い

ぼく「ニンフィアとかサーフゴーとかテラスハバタクカミとかレジドラゴやねえ。信頼してるのはニンフィアかサーフゴー

 

②環境理解

休歌「で、次は新要素を理解できてるかどうかだけど」

ぼく「ガチグマとオーガポンとグラスラぐらいでは? あとはせいぜいニョロトノキュウコン

休歌「エンペルトとかシャンデラ見てそう言える?」

ランクマやカジュアルでエンペルトに数回ボコボコにされているが地雷を踏んだと認識してた。いざ使用率見てると20位台におり、改めて環境理解が足りないと思い知らされる。

 

③自分の上振れを狙い、相手の上振れを少なくしよう

休歌「まず行動の出力は強くしたいので、その点で言うとニンフィアとサーフゴーは間違いではない。あとは(格上に勝つために)『自分が狙いたい上振れ』と『相手が狙いたい上振れ』を言語化しようね」

ぼく「今まで考えたことない要素来たな???」

休歌「エースの行動を通す、相手からの被ダメを減らす、は勝負の基本でしょ?」

ぼく(確かに……)

休歌「そういうわけで、①範囲攻撃エースの行動を通すために狙う上振れ②範囲攻撃エースを狙う相手の上振れを減らす、この要素を考えるべきです」

※補足・この場合、ダブルバトルでメジャーなのは「S操作」(追い風、トリルなど)と「行動阻害」(猫だまし)

休歌「ぼくがスタバでやったのは電磁波(S操作も行動阻害もある)を振り回すこと。何にせよ、構築と腕で上位に勝てないって分かってるなら運ゲーに向き合うべき。腕がある人が使う相手の上振れを減らす構築に普通に立ち向かったところで順当に負ける」

ぼく「はえ~」

こんなこと考えたことなかったな……

 

④オーガポンを考えてみよう

休歌「さて、上振れ要素(棘棍棒の急所、一回行動した時にダメージがえぐい)と上振れ防止要素(この指、ニドガ、頑丈など)を併せ持つ、現環境使用率1位のオーガポンは最強と認識するべきでしょう」

ぼく「(え~オーガポンかあ)あいつ何が強いのかイマイチよく分かってないですね」

休歌「じゃあ(最も使用率高い)炎オーガポン使った?」

ぼく「最初にASで使ってみたんですけど、一回行動して終わりが多発しましたね」

休歌「さっき言った『エースの行動回数を増やす』に話戻りますね?」

ぼく「(あ、そっかあ)テラスタル炎オーガポンの棘棍棒をいかに通すかゲーミング?」

ここでぼくは炎オーガポンを使おうに話が向かう気がしたが、ぼくはこのポケモンを正直信用してない。先述の通り使ってみて微妙だったのもあるが、

ぼく「世間の炎オーガポンみんなすぐテラス切るから対処が楽だと思ってたんですよね。そんな意図があってテラスタルしてたのかあ」

正直レギュD終盤、レギュE、キタカミプロローグと、炎オーガポンの対処には困っておらず、自分で使う気にはならなかった。

 

⑤環境ポケモンを理解しよう(導入編)

休歌「ほら、自分で言ってるじゃん? 強いポケモンは使う側がテラスタルを切らない選択肢を持ってる方が強いって」

ぼく「なるほど~。だからテラス切らなくても火力どんどこ出せるサーフゴーとニンフィアがいいのかあ」

休歌「相手のプレイングについて『この行動弱いな~』『この行動強いな~』を言語化して、強いと思った行動を自分もすればよいわけですよ」

ぼく「だとすると、炎オーガポンはやっぱり軸にする気にならないですね。テラスしなくてもそりゃ強いけど、言うてさほどの脅威は感じなかった。やるとしたら6匹目に入ってくる、通りそうな相手に出すウルトラC

ぼく「(ん? 待てよ?)そうか、BO3なら2戦目3戦目で出す可能性があるのか!」

休歌「そういうことです。そういうのが、ステータスが高いのは偉い、火力が正義、と言われるもの」

使用率上位どころか、ランクマ使用率の頂点に立つ炎オーガポンについてすらよく知らなかったことを実感した

 

⑥環境ポケモンを考察しよう(具体編)

休歌「そういうわけで、(環境ポケモンへの理解が足りてないので)上位10匹について個別に考察していきましょう」

以下、水オーガポンや岩オーガポンなどの上から順に考察を話聞いてもらう感じで進めていく。その中で何度も「そのポケモンに何をされたら楽か」「そのポケモンに何をされると辛いか」を意識しようと言われる。

休歌「ここまで言語化して、今まで経験があることだって気づきましたね? これ、マイナーポケモン考察するときに自然にやってる事なんですよ

ぼく(マイナー使う時もさほど考察した覚えないけど……ここは黙っておくか)

休歌「環境ポケモンのしゃぶられて美味しくないところを見つけたら気持ちよくない?(だからそこを見つけて突いていく方針を目指そう)」

というわけで、ディスコードサーバー内にポケモンごとのスレッドを立てて、そこに個別考察をしていくことにした。ちなみにこういうふうに、虚空や何かしらに向かって一人でぶつくさ言って言語化して考える方法論をラバーダックと言います。おもちゃのあひるに語り掛けるらしい。明日もきっといい日になるよねハム太郎、みたいな感じ?

休歌「今日は組んだ後の事考えなくていいからね? 今日個別考察、明日これを元に構築組んで回す、金曜日に微調整(この翌日がてるチャレ)だからね?」

 

こうしてぼくは個別考察をぶつくさしていくことになった。

 

 

⑦言うてもぼさんないと出たいよね

ぼく「それはそれとして今夜のぼさんないと出たいですね。環境調査って言い訳して出場します」

休歌「草。構築ないくせに」

君はまず基礎勉強しろって先生からさんざん言われてるのに入試の過去問に無理して取り掛かる変な生徒がたまにいるが、我ながらそんな感じだった。

レギュEの理解度が低いのはそうだが、それにしたってやはりレギュD終盤(なぜかオーガポンとか解禁されたやつ)とさほど環境が変わるとは思えないし、そもそもレギュEのレンタルが出回っていないため、前シーズンの上位レンタルから当てはまりそうなものを探す。

ここまでの「構築に採用するポケモンについて」だけ纏めると、

①範囲技エース

②上振れ要素を狙おう

③相手からの上振れ要素(被弾回数)を減らそう

の三つだった。特に①の要素であるニンフィアは欲しい。

chamugapult.hatenablog.com

そうして見つけたのが、冒頭で紹介したこちら↑の記事だった。なんと眼鏡ニンフィア、上振れ要素、上振れ防止要素、炎オーガポン、と話してきた要素の多くが入っている。

ぼく「これ、6匹目に入ってきた枠がニンフィアだからニンフィア軸じゃないんだよな……。でもなあ、この並び見たらどう考えてもニンフィア通せば勝ちみたいな構築にしか見えないんだよなあ……」

基本選出にもニンフィアが入っているし、むしろニンフィア軸にすら見える

構築者の言ってることが一番正しいはずだが、時間もないし、一旦感覚を信じてぼさんないとに参加してみることにした。

 

 

 

 

 

ニンフィアハイパーボイス

ニンフィアハイパーボイス

ウーラオスのテラス暗黒強打!

オーガポンのテラス棘棍棒

オーガポンのテラス棘棍棒

オオニューラの岩雪崩!相手怯み!

オオニューラの岩雪崩!相手怯み!

ウーラオスのおかげで動きやすくなったニンフィアハイパーボイス

ニンフィアハイパーボイス

オオニューラのフェイタルクロー!相手眠り!

 

 

 

 

ぼさんないと3-0して草生えた。しかも勝ち要素は全部休歌さんが言ってたところに収束した。

「手成りや感覚で構築組んだりレンタル探したりして馴染むもの見つけたら適当にそれで潜る」を今まで繰り返してきてたところに、「しっかり環境ポケモンを考察してそれを活かして構築を組もう」を取り入れようって話だったのに、「適当にレンタル探したらそれが手に馴染んで勝った」という成功体験を積んでしまった。この記憶は封印し、負け試合だけ振り返ることにした。

 

⑧構築を組んでみよう

前日の変な成功体験が頭から離れなかったが、それはそれとして、やはり構築を見た印象通り、「構築全体がニンフィアが通りやすいように作られてる」ように感じた。自然と思考もこの構築に寄っていく。

またぼさんないとと少しのランクマを通じて、ニンフィアからすると、

①威嚇(ランドロスウインディ

②サーフゴー、炎オーガポン

③動かれちゃったウーラオスとヘビボンテツノカイナ

がキツいと感じた。

色々考えた結果、特殊スカーフランドロスが浮上した。なんとテラス考慮しなければウーラオス以外の全てに有利である。

ただスカーフランドロスの何が強いかというと、カミユイ・パオカイに1匹で対抗できることである。そのゆえんは地震と岩雪崩あってこそであり、特殊だとその役割は出来ない。対カミユイ・パオカイはニンフィアが通しにくい(逆にトリルしてるとガン有利だが)ため、その対策として、ぼさんないとで触ってみたイエッサン+岩雪崩オオニューラが強いということにたどり着いた。

ただ結局ニンフィアが通しにくいサーフゴーやモロバレルの対策として寄与していないのも事実である。

みたなことをつらつら書いてたら、見かねたのか、

休歌「イエッサン+オオニューラみたいな数値低いポケモンを信じるのが違うし、そんな数値低いポケモン採用してランドロスみたいな数値ポケモンを重いって言ってるのも違うくない?」

補足・オオニューラの合計種族値510は今やすっかり低い扱いである

みたいなことを言われた。イエッサンオオニューラに思考が乗っ取られてるのをちゃんと見破られていたが、それはそれとして、別に実際はオオニューラにさほどこだわりはない。スカーフ特殊ランドロスを採用するとしたら、という仮定で、昨日使ったから最初に思いついただけなのだが、時間がない中で変な方向に行くのが相当哀れに見えたのだろう。しまいには「これオオニューライエッサンの構築であってニンフィアの構築じゃないじゃん」とまで言われたが、これに関しては

ぼく「記事はオオニューライエッサンの顔してますけど、実際使ってみると要点はニンフィアでしたよ」

と反論した。そういやこの記事書いてる時に気づいたんだけど、この構築実質ニンフィア軸じゃんって話を休歌さんに共有してなかったな。

ここからオオニューラに代わってパオカイやカミユイを対策できる妙案浮かばないかなあと考えてたが、オオニューラを信じてみようという方向になり、

休歌「それならもうこの構築の6匹で言った方がいいよ。レート1900まで勝つような構築を短時間で枠変えてもっと勝てる構築にする脳を持つ人間は少ないので」

と言われた。

ぼさんないとやランクマで若干違和感あるところもあった(ニンフィアオオニューライエッサンは良いが炎オーガポンウーラオスコータスが微妙)が、言われてみればそう(そんな能力あったら休歌さんにここまで介護されない)なので、この6匹で固めていくことにした。

 

休歌「ちなみに(威嚇が重い重いって言ってるけど)相手視点威嚇ポケモンは炎オーガポンのために取っておきたいって見えてますか? オオニューラ、ニンフィア、炎オーガポンの3匹に対して威嚇ポケモンが働かなきゃいけないんですよ」

ぼく「炎オーガポン舐めてたから相手視点そうなるって考え方なかったですね」

休歌「昨日炎オーガポンが通る相手に大活躍した時点で気づいてほしい

ぼく「炎オーガポン舐めてました」

おバカに教えるって大変だなあ……。

 

⑨細かいところを変えて見よう

これに関しては個別解説で書く

こうして出来上がった構築がこちら

順番適当すぎて見づらいので個別解説は順番これと違います

個別解説

ニンフィア
特性:フェアリースキン
性格:ひかえめ
持ち物:こだわりメガネ
テラス:みず
実数値:188(140)-76-108(180)-166(164+)-151(4)-83(20)
技:ハイパーボイス / はかいこうせん / テラバースト / てだすけ

誰眼と言おうとこの構築の軸。こいつがハイパーボイスを何回使えるかが勝負の鍵

努力値配分はちょうどボックスにいたのが元構築とほぼ同じだった。元構築の作成者様がどの調整を参考にしたのか手に取るようにわかる。シャングリラさん・ミササギさんのチオンニンフだろう。なにせぼくもそのためにこのニンフィアを作った。

元構築はテラバハイボ寝言だが、使用感がイマイチだったので技は変えてある。

水テラスに変えた経緯は休歌さんのアドバイス

初手オオニューラを止めるために相手はヒスイウインディを出したい→ニンフィアに一撃で倒されるかもと思って相手は引くかテラスタル切るかする→ハイパーボイスを笑顔で通せる、という理屈によるもの。

一番変な技・手助けも休歌さんのアドバイス。ウーラオスの暗黒強打で処理したいランドロス・オーガポン・ハバタクカミ・テラスタルサーフゴーなど、誰もが悪テラス暗黒強打で2割3割ぐらいHPを残す。そこで手助けテラス暗黒強打の選択肢を持っておき、相手にちらつかせることで嫌な思いをしてもらえるから、とのこと。眼鏡手助けってマジかよ、と思ったけど、2試合ほど使って勝っている。マジかよ。

破壊光線は手助けの理屈を聞いてそれに一番適合しているから採用した。相手視点で警戒せざるを得ない技か、というのが手助け採用の理屈。どうせハイパーボイスかどうしてもって時にテラバーストぐらいしか使わないのでこれで良いだろう。ちなみにテラスクエアでこの技のおかげで一回勝った。まじかよ。

テツノカイナに対して強い役割があるので、相手にカイナがいた場合は意識的にカイナと対面するようプレイを心掛けると良い。ちなみにカイナのヘビボンはほぼ1発で倒れる。あいつ筋肉・脂肪じゃなくて鉄だから、原種より小型な癖に重いんだよな……。

眼鏡ニンフィアの強さはダイマなしダブルにおいてずっと信頼していたが、自分で組んだ構築だとどうも微妙だった。構築全体が噛み合っているといっぱい眼鏡ハイパーボイスが打ててとても強い。

 

ウーラオス(いちげき)
特性:ふかしのこぶし
性格:いじっぱり
持ち物:こだわりスカーフ
テラス:あく
実数値:175-200(252+)-120-74-81(4)-149(252)
技:あんこくきょうだ / ふいうち / インファイト / とんぼがえり

育成意図は特に言うことなし。元構築記事はランクマでの使用を想定しているので「奇襲性が高い」のようなことを言われていたが、オープンでもそれはそれで輝く駒だと感じた。何せ相手のSブーストカミやスカーフ持ちやテラスタルに奇襲されずにテラスタル暗黒強打を決められるので。

オオニューラやニンフィアが辛いポケモンをとにかく1匹持っていくのが仕事。具体的には、ランドロス、サーフゴー、ヒスイウインディ、オーガポン、火力高いほうのハバタクカミ。そしてこれらのポケモンは(等倍だと)テラス暗黒強打を耐えてくる。そこで活躍するのがイエッサンの手助けと、ニンフィアハイパーボイスによる追撃。ニンフィアの手助けはおしゃれだが使わないほうが良い。

元構築では余り4をBに振っていて意味不明だった。Dのほうが低いんだからそっちだろ、と思ってDに振っていたが、のちにA特化カイナのドレパンの乱数ががっつり動くことが判明した。カイナのドレパンに困ることは多いのでB振りおすすめです。

水オーガポンの流入、スカーフランドロスの増加、水ウーラオスの減少にともない、悪ウーラオスはここ最近最も環境にぶっ刺さってるポケモンだと感じた。

スカーフ意地悪ウーラオスは自分でも過去何度か使ったが、正直イマイチだと感じていた。しっかり構築全体で噛みあうように採用されたポケモンはこんなに強いらしい。

 

オオニューラ
特性:かるわざ
性格:いじっぱり
持ち物:サイコシード
テラス:いわ
実数値:161(44)-198(236+)-85(36)-54-102(12)-163(180)
技:まもる / フェイタルクロー / いわなだれ / インファイト

この構築の上から殴る役。運ゲーの力で数多くの運勝ちを届けてくれた。この運要素がなかったら負けていただろう。

調整意図はおおむね元構築と同じ。環境の変化に伴い、準速ヒスイドレディア抜きから準速オーガポン抜きまで速さを上げた。最初は準速ハバタクカミに勝てるよう陽気ASにしていたが、火力も耐久も絶妙に足りないし活きた場面が練習で一度もなかったので、結局元構築の思想が一番最強と思ってそちらに寄せた。結果てるチャレ本番で最速にしなかったせいで負けたバトルが一個あるしテラスクエアでは二個あるが、それ以上にこの調整で勝ったバトルの方がおそらく多い。

イエッサン+岩雪崩オオニューラは、レギュC以来の伝統の組み合わせであるパオカイ・カミユイをサクッと対策できるのが良かった。特にハバタクカミのSブーストやイーユイのスカーフに強いのもグッド。一方でこれらとほぼ確実に同居する威嚇には弱い。

パオカイ・カミユイに強く追い風すらも飛び越す爆速で運ゲーとそこそこの火力を押し付けていく姿は上振れの化身として頼もしいが、一方でニンフィア軸の相棒としては物足りなくもあった。苦手なサーフゴー・モロバレルの対策に寄与できない。

 

イエッサン(メス)
特性:サイコメイカ
性格:ずぶとい
持ち物:ゴツゴツメット
テラス:フェアリー
実数値:177(252)-67-128(252+)-115-126(4)-105

元記事で大黒柱と言われていたがまさにその通りだった。

オオニューラはこのポケモンがいないと始まらないし、ニンフィアはトリルやこの指で介護してあげなきゃいけない場面があるし、ウーラオスは追撃ニンフィアか手助けがないと火力が少し足りないし、コータスはトリルがないと始まらないし、テツノカイナやモロバレルが重いし、構築全体が先制技に弱い。そうしたそれぞれの弱いところを一挙に解決する過労死メイドだった。

 

オーガポン(かまど)
特性:かたやぶり
性格:いじっぱり
持ち物:かまどのめん
テラス:ほのお
実数値:177(172)-188(244+)-108(28)-72-117(4)-138(60)
技:ニードルガード / ツタこんぼう / みがわり / ウッドハンマー

ずっとこのポケモンを処理しやすい構築を使っていたためずっと舐め腐っていた。強かったよ……。

調整はおおむね元構築と同じ。

選出回数は少ない。基本選出4匹(ウーラオスニンフィア、イエッサン、オオニューラ)で戦いにくい時にどうしても出陣する感じ。例えばニンフィアがどうしても出しにくいけど相手にテツノカイナがいる……という時にテツノカイナを処理するために出す。あと当初の予定通り、うっかり滅茶苦茶通しやすい相手に遭遇した時にイージーウィンをもぎ取るウルトラCとして選出することもある。

グラススライダーをウッドハンマーに変えた。元構築における役割はクローズにおけるゴリランダー対策(というかゴリランダーをハメてイージーウィンを狙う)だったが、ウーラオスニンフィア、イエッサン、オオニューラがそれぞれほんのりゴリランダーに有利または嫌がらせの札を持っているため、その役割は薄いと感じた。それなら威力が高くて隙を見せた相手を刈り取るウッドハンマーの方が良いと感じた。パワーウィップは威力ゼロなので除外。

身代わりはそれこそゴリゴリのクローズ技という感じでバリューを感じず、草分け、グラスラ、地団太などを検討した。しかしぼさんないとでもすしむらさきさんとの前日練習でも、身代わり以外特に欲しいな~という技がなく、相手の行動を歪ませる技として残しておくことにした。結果てるチャレ本番で身代わりを一度しか使わなかったしそのバトルは負けているし、何よりもそのバトルは草分けがあれば勝っていた(オープンなので相手の立ち回りも変わっただろうが)ので、オープンなら他の技の方が良い。実際テラスクエアでは草分けに変えて挑んだ。使わなかったが、ここで使えば吹雪の被弾回数一回減らせるな、という場面があったため、多分間違いではない。

炎オーガポンは使っても使われても微妙だと感じたが、しっかり耐久を調整する、行動回数を構築段階から稼ぐ手段を持つ、軸ではなく刺さっている相手を殴り倒す役割に限定しておく、などをするととても強く、使用率一位の貫禄を感じた。持ち物・テラスタル固定で技も実質2か所固定なので、オープンにおけるディスアドも相対的に少ない(?)のも採用理由としてお気軽だと思う。

 

コータス
特性:ひでり
性格:れいせい
持ち物:もくたん
テラス:ほのお
実数値:177(252)-105-160-150(252+)-91(4)-22
技:だいちのちから / ふんか / かえんほうしゃ / まもる

ボックスの中にいたイエッサンもコータスもH236振りだった。しかし構築記事だとH252。なんでだろうと思ったら、252振りは16n+1で、236振りは16n-1だった。現環境は砂嵐よりもグラスフィールドの方が多いので16n+1がお得、それは間違いない。

こちらも選出率は低いが、トリルで攻めたいときは重宝した。テツノカイナが水・炎テラスがメジャーじゃなかったらもっと強かったのになあ。

ぼくがランドロスが重い重いって嘆いていた時に、「トリルコータスがいて重いことあるか?」と休歌さんに言われた。ぼくの経験的にトリルを決めてもなお対ランドロス不利のイメージだったが、そういえばパルデアのランドロスダイマックスしてHP2倍にしたうえにダイアースでD上げないし、オープンだったらチョッキ・炎半減テラスも事前に見えているので別のプランが立てられる。レギュD三ヶ月やって、未だに対ランドロスは剣盾が抜けてない。悲しいね。

 

使い方

基本①オオニューラ通るなあって時

先発イエッサン+オオニューラ 後発イイ感じ(大体ウーラオスニンフィア

パオカイ、カミユイ、単体打点が多い、威嚇がいない、岩雪崩の一貫がある、ブーストエナジーをカミツツミが持ってる、などが特徴。手助けテラス岩雪崩や指岩雪崩で相手を崩壊させて、スカーフウーラオスニンフィアでスイープしよう。

裏の選び方の基準としては、

①オオニューラで荒らした後トリルする→ニンフィアコータス

ランドロスや水オーガポンがいる→ウーラオス優先

③テツノカイナがいる→ニンフィア優先

モロバレルやゴリランダーがいる→オーガポンを検討

みたいな感じ。

 

基本②オオニューラ通すには厳しいなあって時

先発ウーラオスニンフィア 後発イエッサン+何か(大体オオニューラ)

現実は非情で大体こっちになる。水オーガポン、ランドロスウインディ、トリル、サーフゴー、ウルガモス、フェアリー技抜きアローラキュウコンなど。

ウーラオスニンフィアを積極的に通して相手を削り、途中でイエッサンを絡めて妨害しつつオオニューラを通していく。ニンフィアが2回ハイボ撃てたらかなり嬉しい。ウーラオスが一回スカーフで強打する→ウーラオスを囮に相手の行動をある程度吸わせる→ニンフィアがハイボする、の流れが作れる。

後発のイエッサンは現環境ほぼ必須で、イエッサンからサイコフィールドでオオニューラ、トリルでコータスと派生していく。

 

③色々仕方ない時

先発ウーラオス+イエッサン 後発イイ感じ(大体ニンフィア+オオニューラorコータス

上二つの選出が厳しい時。相手が単体打点中心で暗黒強打の通りが良い時に使う。ニンフィアがトリルでもトリルじゃなくても強い。

 

感想

元構築と休歌さんに勝たせてもらった。

勝った時、その勝因を探ると、休歌さんが語っていた「①範囲エースを通す②上振れを狙う③相手の上振れを防ぐ」のうちどれか二つ以上が上手くいっている時だった。そして負けている時はそれらを上手く活かせていないときである。ポケモンバトルの核心だったらしい。圧倒的感謝。

また、それらを全て自然にバトルに組み込める元構築は強い上に使いやすく、これもまた圧倒的感謝しかない。ランクマを前提としたクローズ構築だが、オープンでもかなり強い。なにせ僕を予選抜けまでキャリーしてくれたのだから。

恐らく休歌さんが一番力を入れていた「環境理解を構築に活かそう」は残念ながら知恵が足りずレンタルのほぼパクリだったためそれを十全に活かしきれたとは言い難い。しかし「環境理解」がそもそもスタートラインにいなかった(ランドロスは陽気鉢巻が一番メジャーだと思ってたほど)ため、その理解のための考察はプレイングへと活かされた。次はもっと自作構築で活かしてみたい。

正直ランクマで初見殺し擦ってニチャってるのが性に合っているのだが、オープンBO3もとても魅力的なゲームであった。ぶっちゃけ剣盾ではほぼ経験ゼロ、SVも2月のてるチャレが初で、そこからは8月のぼさんないとまで数回フレ戦する程度、という具合である。そういうわけで、本格的に取り組んだのは今回のてるチャレ・テラスクエアが初めてだったのだが、これはこれで面白い。今後も機会があれば取り組んでみたい。