小林のポケモンブログ

主にポケモンの構築記事・考察のブログです。基本的に投稿頻度は少ないです。ソード・シールドでは今のところダブルバトルメインでやっています。

【PJCS2023予選③最終レート1700・S7ダブル最終402位】冠の雪原バドレックス構築【雪バンバドロ】

 

はじめに

前回

kobayasisinn.hatenablog.com

 前回(予選第二回終了後)までのあらすじ。

 

 予選に敗北した僕は、岩雪崩の使用を通じて、上振れの魅力に憑りつかれたのであった……。

 

構築経緯

 自分が予選抜けラインまであまりにも遠い実力であることが分かったので考え方を見直すことに。

・自分は弱いから強いポケモンを使って確実に勝つことが大事→自分より強い人が同じ作戦やってたらこれじゃあ勝てない。パワーを落としてでも意表を突こうとするギャンブルも大事

・命中安定技で勝てる試合を確実に勝てるようにしたい→考え方は間違ってないがこれじゃあ甘い。不運の要素を削るために命中不安に頼らないのは当然として、上振れ要素も作るべき

・集中力が続かないし今回からいよいよわざわざスカーレットも購入してサブロムもやるから構築段階でプレイしてて疲れないものにするのが大事→これは本当大事。なるべく相手の構築ごとにある程度選出・初手を固定できるようにしたい

 これらを総合すると①パワーがあって②命中安定で③上振れ要素もあって④使いやすい、というのが挙げられる。

 そんな都合のいいものが存在するわけが……

sepalpoke.hatenablog.com

……あったわ

 そう、吹雪である。

 高威力一致範囲技、確率で凶悪状態異常の凍りにできる、雪状態でやれば必中。今求めている条件にこれ以上ないほど合致している。そういうわけで軸としてツツミノオーを採用。

 そうなってくるとやはり採用したいのが、強力な地震だ。地面技を半減以下に抑えるタイプは虫以外吹雪が抜群である。ツツミノオーがイーユイ・ハバタクカミ、バンギルガン、ドレコーに弱いことを考えると、イダイナキバやガブリアスやテツノワダチではなく耐久力の高いディンルーを採用するのが自然だろう。

 ただそこで、

①ツツミノオーと組むというコンセプトでディンルーを出すのは、雪によるB上昇のみならずD耐久方面まで伸ばせるのは非常に理に適っているが、どうしても仲間のCを邪魔してしまう

②天候奪い合いで激戦になるであろうバンギルガンが不安。岩雪崩怯みは2回ぐらいまでは許容できるとして、インファけたぐりは流石に受け入れられない

 という二つの問題点が立ちはだかった。

 そうなったときにまず思いつくのが、第二回予選で仲間のCを邪魔したくないという理由でディンルーの(ほぼ下位)互換として採用したチョッキカバルドンである。が、こちらは砂起こしなので仲間の雪を邪魔しかねないし、チョッキを持たせないとカミ・イーユイに押し負けるので、ツツミノオーが苦手なウインディへの対策となるクリアチャームを持てなくなる。

 

 そうして色々考えた末に目をつけたのがバンバドロであった。

 仲間のDを上げることは出来ないがCを邪魔することもない。ディンルーに比べて不安なD耐久はチョッキを持たせて解決。HAならばB耐久もまあ、まあ、うん、最低限、ね、うん。格闘も抜群ではないし、特性が精神力なのでバンギルガンの雪崩連打やウインディの威嚇にも安心してチョッキを持たせることができる。あとついでにAがディンルーよりちょっと高い。

 

僕「こんなポケモンで大丈夫か……?」

 

 使用率は当時100位台で、奇しくも前回採用したカバルドンとほぼ同じ位置である。ちなみに休歌サーバーでは第二回でディンルーの互換としてカバルドンが大流行したが、カバルドン組は全員撃沈し、予選を抜けた人はディンルーをみんな採用していた。そのカバルドンからさらに派生して、一応ディンルーの(ほぼ下位)互換としてカバルドンと並んで話題に上がってたバンバドロ。はっきり言って信頼性が欠片もない。

 サーバー内でも反応が薄く、すでに壺(怪しい構築の意。「幸運の壺」を元とした隠喩表現)の気配が漂っていた。

 

 とはいえ不安ながらもなんというか、すごい可能性を感じたのでこのまま考察を進めることにした。

 

 バンバドロはあくまでツツミノオーが苦手な相手に対するピンポで選出する予定。カミイーユイに対してはチョッキ炎テラスで受け止める、バンギルガンに対しては精神力・岩雪崩半減・両方に物理一致抜群でマウントを取れる、ドレコー相手にはチョッキ炎テラスで噴火を受け止めた後に地震

 

 こうしてプランを組み立てていったとき、やはりハバタクカミを採用したくなる。これまでカミイーユイ相手に第一回・第二回ともにカミ守る+隣地ならしでやってきたからだ。ブーストエナジーはツツミが持っているので使いやすそうな珠カミを採用。

 

 ここまでで寿司に弱いことに気づいた。水のまんまや草テラスだったらフリドラ・吹雪・ギガドレ・ムンフォなど対抗策があるが、鋼テラスにはあまりにも無防備である。そういうわけで、とりあえず、雪で自分のB耐久上げられて相性が良く、使いやすいアタッカーで先制技もあり、高火力聖なる剣があるパオジアンを採用。

 

 そしてここまでで地面の一貫がとんでもないことに気づいた。バンバドロ地震は積極的に振り回したいこともあり、パオジアンと相性が良く、神速もあるカイリューを採用。超強いディンルーカイリュー擬きの動きもできる。

 

 パオカイリューの枠はかなりとりあえず感が強かったがこれでランクマを回してみたら絶好調だったので、ラストチャンスとなる第三回予選の片方はこの怪しげな馬と心中することにした。

 

 構築名については、馬・雪・草タイプ・ゴーストタイプ・カイリュー(冠の雪原でガラル入国)などあまりにも要素を満たしすぎていたのでバドレックス構築とする。

 

 

 なお、もう片方のロムで持ち込む構築については酷い目に遭った。同じサーバーのケオケオさんが作った雨雪混合パ(霙パ)を持ち込むつもりで直前までいたが、急にランクマで刺さらなくなり、急遽前の予選で遭遇して強いなと思ったアロー+鉢巻地震カイリューを作った。が、これもランクマで散々な成績で、仕方ないので急いでカミユイツツミキバアローバレルを作ったがこれも弱い。ランクマで流行していた日本晴れヤミカラス軸を当日深夜3時半に慌てて作って登録した。先に言っておくと、こちらは初日15戦で7勝8敗と早々にドロップアウトした。おかしいな、厨パのはずなのに……。

 

個体解説

テツノツツミ@ブーストエナジー 氷テラス

臆病CS

守る、吹雪、フリドラ、アンコール

 

 普通のツツミ。守るは絶対欲しくて、吹雪もコンセプト上必須、吹雪の通りを補完したいのと雪以外での命中安定のためにフリドラは確定。

 残り1枠は、炎タイプに全体的に弱いのでハイドロポンプ、素早さ操作でハバタクカミやパオジアンを通しやすくする凍える風などを考えたが、最終的に相手の行動を色々咎めて気持ちよくなれるアンコールを採用した。ハイドロポンプは命中不安すぎて採用したくなく、凍える風は吹雪連打すりゃいいかと考えたため。

 相手の特殊技であっさり倒れていく。ハバタクカミのC252ダブルダメマジシャで結構、眼鏡だとがっつり削れる、ぐらいの耐久。ムンフォ食らうとまず倒れる。

 逆にもともと高いBがさらに雪で強化されるので、物理方面はだいぶ固く感じる。パオジアンの聖剣で6割ぐらいしか入らない。

 上から吹雪ブチかませるととにかく強い。吹雪のダメ感をもっとしっかり整えて挑めたら最後の予選でレート1720ぐらいはいったかもしれない。

 上から一致高火力吹雪の圧力かけながら上からオーロラベールできるのは非常に強いが、ツツミノオーのツツミは吹雪フリドラまでは確定と思っているので、オーロラベールを見せることでハイドロポンプがないのがバレるのは避けたかったので不採用。ちなみに予選で相手にオーロラベールされたからドロポンないだろうとウッキウキで炎テラスバンバドロ出したらドロポンで倒された。理不尽。

 テラスタイプについては猫神速格闘技無効のゴースト、バンバドロと並べやすい飛行、ツツミノオーミラーでのフリドラエナボやカミのフェアリー技を受けられる鋼などを検討したが、雪の耐久上昇を維持しつつ高火力吹雪をぶち込みたいという誘惑にあらがえず氷にした。

 

ユキノオー@溶けない氷 水テラス

冷静H204・B52・C252

守る、吹雪、ギガドレイン、氷の礫

 

 せっかく新要素でBが1.5倍になるので耐久を伸ばし、吹雪ぶんぶんしたいのでCも伸ばした。周囲ではゴツメHBが多く、雪タダ乗りパオジアンから聖剣やアイスピをよく受けたのでそれもアリだなあと後から思った。

 吹雪は確定として、残り三つの構成は世間の潮流とはやや変わっているらしい。

 守るについては天候の兼ね合いと四倍弱点で殴られることを想定して採用した。例えば雪残り2ターンの時にノオー守るツツミ吹雪、残り1ターンの時にツツミ守るノオーバック、雪が切れたターンにノオー出しツツミ吹雪、のような動きができる。

 氷の礫は控え目が世の中に多いことから変わっていると思っていたが、使用率見るに常にトップ4にいて全然珍しくないらしい。2位の冷静採用がほぼ全員氷の礫採用していると考えればこの礫採用率は納得なのかもしれない。その割には全然氷の礫警戒されなかったけどなあ。

 ギガドレインについては、B1.5倍になって耐久にもがっつり振ってるんだから回復しないと損だよなあと思って入れた。威力は求めていないほか、ディンルー、ヘイラッシャ、水テラスコノヨザルあたりに耐久戦をできるのを意識している。

 オーロラベール不採用については、ノオーのベールがあまり強くないと感じているから。遅いので。あと今回採用した四つの技の優先度が自分の中であまりにも高かったのもある。

 持ち物・溶けない氷については吹雪の威力を上げたかったのと氷の礫の範囲を広げたかったため。珠でも良かったがハバタクカミにどうしても持たせたかった。

 性格は氷の礫採用なので冷静。予選中に気づいたのだが、何も考えずS31冷静にしていたため最遅グレンアルマと同速になった。S29にすればバンバドロで草テラス誘ってトリルされた後確実に吹雪く、というのが出来たのだが、同速お祈りをすることになった。どっちにするかは諸説あり、

実数値72(個体値31)→最遅グレンアルマと同速、無振り50族抜き抜き(カイナやディンルーなどにトリルされなければ上から吹雪出来るのは魅力)

実数値71(個体値29)→最遅グレンアルマ抜かれなので草テラストリルを誘導して先に吹雪ができる。無振り50族抜きなので4振りカイナドゲザや50族抜きしてるディンルーと同速になる

のどっちにするかは迷いどころ。個人的には、個体値29にして不意の天敵・トリルグレンアルマに対する処理ルートの確実性を上げたほうが良いと思う。まあそのことに予選で気づいたけど未だに個体新調してないが(めんどうくさい)

 耐久の配分についてはポケ徹のツールで出てきたやつ。耐久については未だにどういうのが効率よいのかよく分かっていないが、ツールがおススメしてくるし1.5倍になるBが偶数だしでちょうどいいやと思ってこれにした。

 

 

パオジアン@襷 ゴーストテラス

陽気AS

守る、聖なる剣、不意打ち、アイススピナー

 

 普通のパオジアン。とりあえずボックスにいたのをそのまま仮採用したらそのまま使いやすかったので本採用とした。雪が降っている時の物理耐久は、ペラペラという幻想を打ち破ってくれる。なお相手にもタダノリされることが多かった模様。

 ヘイラッシャのテラスは鋼・草がやはり多い印象がある。草ならフリドラが一貫し、鋼なら聖剣がステアップ貫通する上に抜群で入る。練習ランクマではそれが見事に決まって本採用と相成った。黒い霧も欲しいけども。

 聖剣は対ヘイラッシャを意識した採用理由。襷の性質上守るが欲しい。氷柱落としの命中を信用してないのでアイススピナー。相手に頼らない地獄突きを採用したかったが過去に先制技なしでやったら弱かったのでしゃーなしの不意打ち。多分これが一番使いやすいと思いますって感じの構成。

 

カイリュー@鉢巻 飛行テラス

意地っ張りAS マルス

テラバースト、神速、逆鱗、アイアンヘッド

 

 構築に最後に雑に入ってきた。選出率はぶっちぎりで低かったが構築の穴を確実に埋めてくれたと思う。

 選出するとしたら対追い風と対トリル。強力なS操作が1つも入っていないよわよわ構築なため、どちらも実はかなり苦手である。それに対して鉢巻神速を振り回していけるのは非常に良かった。対トリルに選出した時はコータスの噴火をタイプとマルスケで受けて攻撃することが多かった。

 持ち物と技についてはリスペクトしているやなぎ式ディンルーカイリューをしたかったのが採用理由だったため、鉢巻・飛行テラバ・神速は確定だった。アイアンヘッドはテラスタルしてなくてもハバタクカミに触れるほか、キョジオーンに運ゲーができる。逆鱗については50%云々がある、使っても使われてもクソゲーな技だが、ドラゴンクローでは火力が低すぎドラゴンダイブは外したら意味ないということでしぶしぶ逆鱗にした。ディンルーに飛んでいけ!!!と祈る場面が多かった。

 当初はイッカコノヨにディンルーカイリューよろしくバンバカイリューで出す予定だったが、炎テラス・鋼テラスが数を減らし水テラスばかりになって地震のうまみが薄れたので、最終的に吹雪ブンブンして凍らせれば全部勝ちのプランでやることが多かった。テラスされてもギガドレフリドラがあるので。

 

 

ハバタクカミ@命の珠 フェアリーテラス

臆病CS

守る、マジカルシャインシャドーボールムーンフォース

 

 普通のハバタクカミ。雪にタダノリしてくる相手パオジアンが怖い、相手カミに弱いので同速勝負仕掛けられるようにする、などの意図で普通のCSになった。

 カミユイやツツミにバンバドロと並べて守る地震・地ならしする予定だったので守るは必須であり、また苦手なツツミやカミを一撃で倒すために火力アップも必須なので、命の珠採用となった。

 テラスタルについては珠を活かした一致技の射程を伸ばすためにフェアリーにした。特にフェアリー半減にテラスタルしてないヘイラッシャを意識している。

 サーフゴーやツツミやハッサムのことを考えると水テラスや鋼テラスのほうが良かったかもしれないがそこは好み。

 

 

バンバドロ@突撃チョッキ 炎テラス

意地っ張りHA 精神力

地震、地ならし、ヘビーボンバー、撃ち落とす

 

 今回のメンバーで一番変なやつ

 第二回予選で鯖メンの僕含む数人がカバルドン使って全員予選落ちし、その流れに惑わされずディンルーを使った人が二人予選抜けていた。「やっぱ地面枠はディンルー!」という結論が出たのに、なぜかバンバドロを使う発想に思い至ってしまった。一応理由は構築経緯に書いてある通りだけどさ……。

 仲間のCを邪魔しないが仲間のD耐久を上げることもできないクリアチャームディンルー、と言えば使用感は大体あってる。炎テラスはカミユイのフェアリー・炎技を半減で受け止めるための他、ウインディの鬼火無効、ユキノオーミラーの一致ウェポン両半減、ツツミのフリドラ吹雪半減(なぜかドロポン打たれること多数。外しが怖くないのか)、不意の草テラバ半減(なおイーユイはたまに水テラバしてくる)、などが理由。

 技は採用理由から逆算した。地震はバンギルガンやカイナに対して高火力打点として採用した。地ならしは「相手カミユイVSこちらバンバカミ」の時にスカーフをケアするための他、ツツミミラーのためでもあり、第一回・第二回予選を通してこの戦法が刺さっているのが分かったので採用。ヘビーボンバーは流石にカミに打点を持ちたい他、ディンルーやカバルドンの時はあんなに求めてた10万馬力の枠がなくなったため強力な単体打点として採用。

 特徴的な撃ち落とすは飛行や浮いてる鋼タイプへの打点でかつその次に地震に巻き込めるからというのと、役割対象である対炎の単体打点として。岩石封じや岩雪崩の方が強いかもしれないと何度も思ったが、命中安定を優先した。A125が特化して不一致とはいえ四倍、世の中の非テラスアローの大半を一撃で落とせない

 構築経緯に書いてある通り、当初はバンギルガン、カミユイツツミ、ドレコー系へのピンポイント採用であるため、選出率は低くなる見込みだった。だがまず環境にこの三つ系統の構築がとてつもなく多いほか、サーフゴー、テツノカイナ、ツツミノオーミラーなど、ツツミノオー視点で辛い相手が環境に山ほどいたため、異様な選出率となった。予選45戦で41回選出している。まじかよ。

 とにかく環境に刺さっていて、数値もまあまあ悪くないためかなり勝ちに貢献してくれた。前段で話した通り、ツツミノオーが強いことからお互いに気まずいミラーの他、対策してある強い構築がたくさんいて、そこに入りがちなポケモンほぼ全員に炎テラスチョッキバンバドロが強いのである。

 この手のよくわからんポケモンはとりあえず挑発みたいな文化があり、相手に挑発されると非常にニチャり指数が高くて楽しかった。

 ちなみにレギュCでバンバドロを使うとしたらこの型が絶対一番強いと思ってるのだが、使用率を見ると道具一位は同じくチョッキなものの、それ以外は微妙に違った。4月はイッカネズミ・テツノカイナと組んで持久力ボディプレを活かした型が、5月はブリムオンコータスと組んだアタッカー(それでも特性は持久力が一位)が、それぞれメジャーな使い方であり、炎テラスは4月が2位、5月が5位だった。6月は何やらハラバリーやらグレイシアやらヤレユータンやらムクホークやらと組んだ特性持久力・炎テラスのアタッカーが人気となっている。炎テラスの強さに気づかれ始めたのは嬉しいが、一緒にいるメンバーがなんか壺寄りなのが納得いかん。なお、こんだけ色々話しているが全部机上論のデータであり、予選・ランクマ通して一度もバンバドロには遭遇していない。

 

選出

・基本その1

・先発ツツミノオー+後発カミパオカイリューから刺さってるの

 一番パワーのある選出。吹雪連打が通りそうか、吹雪連打で凍らせなきゃ負ける、という時にやる。本当はこの選出が多いのが理想だったが、ツツミノオーに気づいたのが遅かったせいで環境側が対策してきておりあまりできなかった。

 

・基本その2

・先発バンバカミ+後発ツツミノオー(雪が必要なければノオーの枠がパオジアン)

 結局一番多いのはこれになった。サーフゴー、カミ、イーユイ、ツツミ、ウインディがいる場合は大抵こうなる。バンバとカミで吹雪の邪魔になりそうな相手を倒し、後発からガンガン雪吹雪を決めていく感じ。地面技を半減以下にするタイプは草・飛行・虫しかおらず、2つが氷抜群・1つは等倍のため、パワーのある地震は相手のそれらの選出やそれらへのテラスタルを誘発することができる。ツツミノオービビディンのあの記事の言ってることは正しかった。

対カミユイ・ツツミなど→守る+炎テラス地ならし。別にS下げる必要なさそうなら地震で火力を求める。

対イルカバレルウインディカミみたいなやつ→相手先発によるが、イルカカミのパターンが多く、それなら守る+地震。大抵イルカがウインディにバックするので威嚇の効かない地震で大きく削れる。ツツミノオーはイルカにとても強い。

対サフゴロンゲ→守る+炎テラス地震のあと、大体ロンゲにヘビボン、サフゴにシャドボムンフォ、みたいな感じ。サーフゴーを気合で突破したらあとは吹雪連打で気合で凍らせる。苦手な相手。

対アローカミ→守る+アローに撃ち落とす(鬼火対策にテラスタルするかは状況による)。アローが初ターンに追い風使ってこなかったら次のターンにカミで止めを刺せるので、苦手な追い風を止められる。追い風されてもなーぜーかー撃ち落とすをアローが耐えるので2ターン稼げるうえにアロー・カミに大打撃を与えられる。

対イエグレ→守る地震。次のターンにこちらのどちらかまたは両方が倒れるので死に出しノオーで同速に勝って吹雪を入れる。正直イエグレは苦手。

 

・対晴れ・バンギルガン

・先発バンバツツミ+後発ノオー+刺さってるの(大体カミ)

 晴れかバンギルガンかで動きが違ってくる。

対バンギルガン→ツツミ守る・バンバドロ地震。次のターンにバンバドロバックノオーで天候奪って上から吹雪。地震のターンに相手がテラスしても大抵草か飛行なので吹雪の通りがよく幸せになれる。後発バンギルガンの強さに人類が気づいてあまり先発で出してくれなくなったが、そういう時は冷静にバンバドロを下げるのが大事。

対晴れ(ドレコー、ワタッコー)→ツツミ守る・バンバドロ炎テラス地震。次のターンに天候奪って吹雪。バンバドロに眠り粉されたら”死”だがワタッコドレディアもツツミを狙いがちなので、意外とそうはならない。

 

・対寿司

・ツツミノオーカミパオから最低2匹出す

 寿司構築が世の中に無限種類ありすぎるので、刺さっていそうなやつを出す感じ。フリドラ、守るアンコ、聖なる剣、珠テラスムンフォ、雪、ギガドレインなど、超刺さっているわけではないが寿司視点絶妙に嫌な駒が揃ってる。環境に多い毒寿司やディンラッシャは苦手。てめえら黙って合体してろって思う一方で本当に合体されると死ぬほど困る。寿司構築本当苦手すぎる。

 

ハッサムがいる時たまに

・先発パオバンバ+後発刺さってるやつ

 6月後半になってようやく開拓した選出。守る+炎テラス地震から入ってハッサムを削り、不意打ちや後発吹雪などで倒しやすくしたやつ。ハッサムが苦手すぎたので開拓した

 

・先発択わかんね~って相手

・先発ツツミバンバ+後発ノオー+刺さってるやつ

 最終日周辺になってようやく開拓した選出。一応構築当初からちょくちょく突発的に使ってた選出だが、意識的に固めたのはとある強者との相談で本格的に検討し始めたから。カミユイディンルーギャラのような、ツツミで攻めるべきかバンバドロで攻めるべきか(かつ片方に対してカミが働きにくい)が相手先発で変わる並びの場合に使う。相手が物理主体ならバンババックノオーしてB上げつつ上から吹雪、相手が特殊主体ならツツミ守るバンバドロ炎テラス地震

 記事を適当に流し読みしてる人ですら「さっき言ってた対晴れ・対バンギルガンと同じじゃねーか!!!」と気づくだろうが、選出の思想がそもそも違うので分けてみた。

 

結果色々

S5→構築出来た直後にサブロムで試運転して最終日に滑り込んで最終912位

S6→最終896位

第三回予選→瞬間最高レート1740・最終レート1700・588位

S7→最終メイン475位・サブ402位

 

 ランクマでは三ヶ月連続最終三桁、予選はインターネット大会人生初の最終レート1700超え(ラスト2戦勝てばワンチャン予選抜けボーダー周辺ぐらいまでいけた)という中々の成績を出せた。S7は世間のモチベ低下によるボーダーのデフレ化と自分自身の構築完成度・構築練度・環境への刺さりがこれ以上ないほど噛み合っていたので最終二桁行けるかな~と思ったが、それはそれとして実力が足りなかったので諦めた。今後これほど最終二桁が現実的に見える瞬間は多分ないだろうになあ。

おわりに

 前回書いたことではあるが、今年の予選は例年に比べて「俺でも行けるかも……」がかなり現実的なラインだったのでかなり頑張れたし、最終1700まで行けはしたけどあと10歩ぐらい足りないところで予選落ちしたのはかなり気分が落ち込んだ。そしてその末に開催された本戦があのザマで「俺の目指したワンピースが世間の笑いもの(ラフテル)に……」とさらに落ち込んだりもした。

 だがいろんなものを犠牲にし、ストレスで体調崩し、色んな予定ややりたいことをかなぐり捨てて「たかがゲーム」にのめり込むというのは、意外と今までなかった経験だった。当社比かなり考察して、強い人たちと同じサーバーに入って一緒に考察したり練習してもらったりしたあの時間は非常に楽しかったし良い経験だったと思う。

 そのすえに生まれたこの構築も、コンセプトが明確で、基本からは外れておらずパワーを失っていないながらも意表を突く要素も入ってて、使いやすさ・選出の安定感もあり、ワンチャンスを能動的に狙える、という自分なりに完成度の高い構築となった。個人的満足度は高い。後やっぱ採用当時使用率110位台・今90位台のマイナー寄りのポケモンを軸に据えて勝てたというのは嬉しい。マイオナ精神がないことはないので。

 今年の本戦以降のあれこれを見てこんなゲームやってらんねえ引退引退って思っていたし今も思っているが、PJCS本戦に出たいという思いはまだ強く、結局来年もやってる気がする。ポケモンの魔力は恐ろしい。

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

 

おまけ

休歌鯖は穏やかな狂人が集まるが予選期間は流石にピリピリして暴れ散らかす人もいたのでこの画像が流行った。そんなタイミングで偶然バンバドロ使い始めたのなんなんだ。